アパート経営はサラリーマンの節税に有効?賢いやり方を解説
2026年6月5日
会社員としての収入に加え、将来に向けた資産形成や税負担の軽減に関心をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。
近年、アパート経営がこのようなニーズに応える手段として注目されています。
不動産投資は、その特性から比較的安定した資産運用とされ、計画的に行うことで、現在の税負担を軽減しつつ、将来にわたる経済的な基盤を築く可能性を秘めています。
今回は、サラリーマンの方がアパート経営を通じて、どのように節税を実現できるのか、その具体的な方法とポイントについて解説していきます。
目次
サラリーマンはアパート経営で節税できるか
経費計上で税負担を軽減
アパート経営で発生した様々な支出は、必要経費として計上することで、課税対象となる所得を減らすことができます。
経費として認められるものには、物件購入時に組んだローンの「借入金利子」、固定資産税や都市計画税などの「租税公課」、管理会社に支払う「管理費・管理委託費」、火災保険料などの「損害保険料」、建物の「修繕費」などが挙げられます。
通信費や、プライベートと明確に区分できる費用も経費計上が可能です。
ただし、借入金の元本や、不動産経営に直接関係のない個人的な支出などは経費として認められませんので注意が必要です。
減価償却と損益通算で所得税を圧縮
建物や設備などの固定資産は、購入費用を一度に経費計上できません。
そこで、資産が時間の経過とともに価値が減少する分を「減価償却費」として、毎年経費に計上します。
この減価償却費を計上することで、アパート経営の帳簿上の所得が減少し、場合によっては赤字になることがあります。
この不動産所得の赤字を、サラリーマンとしての給与所得から差し引く「損益通算」を行うことで、課税対象となる所得全体を圧縮し、結果として所得税の負担を軽減することが可能になります。
相続税や固定資産税も節税可能
アパート経営は、所得税の節税だけでなく、相続税や固定資産税に対しても節税効果が期待できます。
相続税においては、現金を不動産(特に賃貸物件)に換えることで、相続財産の評価額を実勢価格より低く抑えられる場合があります。
例えば、土地は「貸家建付地」として評価額が減額されたり、建物は固定資産税評価額を基に計算されたりするため、節税につながります。
固定資産税と都市計画税については、「住宅用地の特例」により、一定の条件を満たす住宅用地は税額が大幅に軽減されます。
アパートが建つ土地の多くがこの特例の対象となるため、税負担の軽減に寄与します。
サラリーマンがアパート経営で節税するポイント
課税所得900万円以上で効果を発揮
アパート経営による節税効果は、所得額によって変わってきます。
特に、所得税は累進課税制度が採用されているため、所得が高いほど税率も高くなります。
一般的に、課税所得が900万円(年収1,200万円程度)を超えると、個人の所得税率が高くなるため、アパート経営で生じた赤字を損益通算することによる節税効果が顕著になります。
税率の高い層ほど、節税によるメリットが大きくなる傾向があります。
減価償却を最大化する物件選び
減価償却費を大きく計上するためには、建物の耐用年数が短い物件を選ぶことが重要です。
構造別では、法定耐用年数が短い木造の建物が有利とされています。
また、築年数が経過し、法定耐用年数に近い、あるいは超えている中古物件(築古物件)は、減価償却期間が短くなり、1年あたりの減価償却費を大きく計上しやすくなります。
これにより、より大きな会計上の赤字を作り出し、損益通算による節税効果を高めることが期待できます。
青色申告や法人化で節税効果を高める
節税効果をさらに高めるためには、確定申告の方法や事業形態も考慮することが重要です。
「青色申告」を選択することで、最大65万円の特別控除(一定の要件あり)を受けられるほか、損失の繰り越しなども可能となり、節税メリットが大きくなります。
さらに、課税所得が一定額を超え、税率が高くなる場合は、アパート経営を「法人化」することも有効な手段です。
法人税率は個人所得税率よりも低い場合が多く、役員報酬の設定など、個人の場合とは異なる節税手法が利用できるようになります。
まとめ
サラリーマンがアパート経営を行うことは、経費計上や減価償却・損益通算を通じて所得税を軽減する効果が期待できます。
相続税や固定資産税など、幅広い税金に対する節税効果も魅力です。
節税効果を最大限に引き出すためには、課税所得900万円以上を目安とし、減価償却を最大化できる物件選び、青色申告の活用、そして必要に応じた法人化が有効なポイントとなります。
アパート経営は、節税だけでなく、将来に向けた資産形成や副収入の確保といったメリットも持ち合わせています。
ご自身の状況や目標に合わせて、専門家のアドバイスも参考にしながら、計画的に取り組むことが成功への鍵となります。




